インファンティーノ氏、W杯を「売却」へ? Kushner家との関係も浮上
サッカーファンなら誰もが「ワールドカップはプロダクトじゃない、世界最高の競技だ」と言うだろう。元英閣僚のアンディ・バーナム氏はそう断言し、UEFAも「サッカーの魂や統治は売り物じゃない」と警告した。正論だ。
ところがFIFAのジャンニ・インファンティーノ会長ときたら、まるで相続したタイムシェアの別荘を現金化したくてたまらないかのように、W杯の一部を売り飛ばそうとしている。計画では、FIFA主要大会の商業運営を新会社(評価額150億ポンド)に移し、その最大21%を民間投資家に売却。調達額は32億ポンドに上り、FIFA加盟211協会にはそれぞれ約1500万ポンドの持ち分が提示されるという。
エアコンなしで部屋を涼しくするならこの一台Airio Pro 「ゲームチェンジングな機会」とインファンティーノ氏は言うが、サポーターからすれば「すね当てを履いた売却」にしか見えない。特に気になるのが、投資先として名乗りを上げているグループ「Thrive Eternal」の創業者ジョシュア・クシュナー氏。そう、ドナルド・トランプ前大統領の娘婿ジャレッド・クシュナー氏の実の兄だ。違法性は指摘されていないが、「トランプの周りで何十億もの金が動くとき、クシュナー家の誰かがCMのように現れる」と皮肉られるのも無理はない。
インファンティーノ氏のトランプ氏へのゴマすり体質は有名だ。FIFAはトランプタワーにオフィスを借り、インファンティーノ氏は「平和賞」をでっち上げて第一号をトランプ氏に授与。W杯決勝ではプレゼンテーションの際、まるで自分がゴールを決めたかのようにピッチに居座るトランプ氏の横で、インファンティーノ氏は上着を預かった使用人のようにニコニコと立っていた。
そんな中、米下院司法委員会のジェイミー・ラスキン議員(民主党)は、トランプ氏関連の贈答品や支払いに関する文書提出を要求。「FIFAはトランプ氏のお気に入りの世界的スポーツにおける不正事業組織になりつつある」と断じ、インファンティーノ氏の議会証言も求めた。
批判に対しインファンティーノ氏は「ヘイトと偽の情報だ」と反論。これは権力者が批判を個人攻撃と決めつける常套手段だ。しかし、W杯の一部が売却されれば、投資家はより多くの試合、より多くの中断、より高いチケット代を要求するだろう。
前回のW杯では、気温に関係なく前半・後半の途中にウォーターブレイクが入り、FIFAはその6分間で車やビール、保険を売り込んだ。決勝のハーフタイムショーはスーパーボウルを模倣した迷走ぶり。これらは「失敗」ではなく、投資家への「売り込み材料」だった可能性が高い。
インファンティーノ氏はFIFAの浄化を約束したが、今や「W杯をアメリカナイズし、トランプのトロフィーを磨き、サポーターがスタジアムを出る前にサッカーの王冠を売ろうとした男」として記憶されるリスクがある。小国連盟が開発資金で懐柔され、彼を支え続けているのが現状だ。W杯は彼に託されたものであって、売りに出していいものではない。
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