バービーはリアルになったのに、ケンのウエストだけがなぜ細すぎるままなのか
かつて「バービー人形のプロポーションは人間離れしている」とさんざん言われてきたが、ついにそのイメージが覆されつつある。2026年に科学誌PLOS Oneに掲載された研究によると、2016年発売の「ファッショニスタ」シリーズのバービー人形は、ウエスト対ヒップ比やバスト対ウエスト比が、実在する若い女性の95%信頼区間内に収まることが確認された。つまり、ついに「ありえないスタイル」ではなくなったのだ。
研究チーム(ニューサウスウェールズ大学とアデレード大学)は、カーブィ、ペティート、トール、スタンダードの4体型のバービーと、新マリブ・ケンを実測。1996年の旧バービーとの比較も行い、全16部位のうち80%で現実の女性に近づいていると結論づけた。特にカーブィバービーは、ほとんどの部位で平均的女性の数値に最も近く、過去に子どもから「太ってる」「デブ」と言われたことを思えば、まさに逆転劇だ。
寝苦しい夜が、これひとつで快適にAirio Pro しかし、ここで笑い話にしてはいけないのがケンの問題だ。全身の90%の部位は改善されたものの、肝心のプロポーション(胸・ウエスト・ヒップの比率)は、いまだに実在の男性の範囲外。原因は「ウエストの細さ」で、研究者は「持続的に細すぎる」と表現する。1996年の旧バービー&ケンは、ウエスト対身長比が1000万人に1人以下の超レア体型だったが、新型でも約1000人に1人レベル。少しはマシになったが、まだ「人間離れ」しているのだ。
この研究の面白いのは、専門家たちが「バービーだけが悪者じゃない」と冷静に指摘している点だ。テレビやSNS、広告など、子どものボディイメージに影響を与える要素は多数ある。むしろ、遊び方次第では「人形の見た目より、できることに注目する」ことで、見た目への不安を軽減できる可能性すら示唆されている。
一方で、研究者は「ケンのプロポーションにもっと注目すべき」と警鐘を鳴らす。これまでボディイメージ研究は女性に偏りがちだったが、男児や男性にも影響は及ぶ。マテル社は「バービーは憧れのロールモデルであって、リアルな体型基準ではない」と説明するが、幼少期に刷り込まれた「細い理想像」は後々のボディイメージ問題の種になりうる。
ちなみに、研究で使われた比較データは1996年当時の南オーストラリアの大学生ボランティアがベースで、当時から一般平均より痩せていた可能性がある。そのため、最新のバービーが「平均的」に見えても、実はまだまだリアルとはギャップがあるのかもしれない。
カーブィバービーは現実に一歩近づいた。しかしケンのウエストは、まだ夢を追いかけている。
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