血液検査で大腸がん再発リスクがわかる?KAIST研究で新指標
大腸がんは早期に見つかれば治りやすいが、問題は手術後の再発や転移だ。気づいた時には手遅れ、なんてケースも少なくない。そんな中、韓国・KAIST(韓国科学技術院)の研究チームが、血液検査で再発リスクをより正確に予測できるかもしれないという結果を報告した。
研究のカギは「アミノ酸」。体内でタンパク質を作る材料で、食事から摂るしかない「必須アミノ酸」と、体内で合成できるものがある。がん細胞は増殖のために特定のアミノ酸を大量に消費することが知られている。
夜間運転用メガネが今ドライバーに急増中ナイトライダー チームは152人の大腸がん患者(早期から末期まで)の保存血液を分析。18種類のアミノ酸を一度に測定できるフッ素マーカー法を使った。すると、単純な濃度ではなく「全体に占める割合」にパターンがあることがわかった。
がんの進行とともに、必須アミノ酸(バリンやロイシンなど)の割合は減少。一方で、体内で合成できるグリシンの割合は増加した。この2つの動きはステージが進むにつれて明確に逆方向に進む。必須アミノ酸の割合が低い患者は、手術前の時点ですでに生存率が有意に低かったという。
また、グリシン増加には別の意味がある。がん細胞が分裂時に使うグリシンを補うため、肝臓や腎臓、筋肉が過剰に作り出している可能性があるとのこと。グリシンの割合が高いほど、再発や転移との強い関連も見られた。
さらに面白いのは、アミノ酸同士の「ネットワーク」の変化だ。早期のがんでは多くのアミノ酸が連動して動くが、進行するにつれてその連携が崩れる。バリンが中心だったネットワークが、末期にはグリシン中心に変わっていた。
研究チームはこのネットワーク情報とCEA(がん胎児性抗原)を組み合わせた機械学習モデルを構築。すると、リスク判別の精度を示すスコアは約0.81。CEA単独では約0.61で、ほぼコイントスに近いケースもある。CEAを捨てずに「補う」形で効果を発揮した点がミソだ。
ただし、これはあくまで過去の保存サンプルを使った後ろ向き研究。単一施設で進行例に偏りがあり、測定できないアミノ酸も6種類あった。実際の臨床で使えるようになるには、大規模な前向き研究が必要。
それでも、再発が命取りになる大腸がんにおいて、少しでも早くリスクを察知できるなら価値は大きい。血液1本で「要注意」がわかる日が来るかもしれない。
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