ゴキブリや血だらけの豚マスク送りつけた元社員…eBayがカップルに約57億円支払い
ネットオークション大手eBayが、ブロガー夫婦に対してなんと約57億円(3750万ポンド)もの賠償金を支払うことで最終合意した。しかも追加で約8億円(527万ポンド)を慈善団体に寄付するというから驚きだ。
被害にあったのは、マサチューセッツ州在住のデイビッド&イーナ・スタイナー夫妻。2人はEcommerceBytesというネット通販業界のニュースレターを運営しており、eBayに関する記事を書いていた。ところが2019年、その報復として元eBay社員たちから凄まじい嫌がらせを受けたという。
エアコンなしで部屋を涼しくするならこの一台Airio Pro その内容がまたエグい。生きたゴキブリやクモを自宅に送りつけられたかと思えば、葬式用の花輪や血糊まみれの豚のハロウィンマスクまで届けられた。さらに夫の名前でポルノ雑誌を隣人の家に送りつけたり、車にGPSを仕掛けるためにガレージに侵入しようとしたり…まるでホラー映画のような行為を平気でやってのけた。
夫妻は2021年に裁判所に訴訟を起こし、eBayが「脅迫、殺害予告、拷問、ストーカー行為、沈黙させるための陰謀」に関与したと主張。実際に元社員7人が起訴され、共謀やサイバーストーキングなどの罪で実刑や自宅軟禁を言い渡されている。2024年にはeBay本体も連邦当局との間で300万ドルの刑事罰を支払うことで合意していた。
スタイナー夫妻の弁護士クリストファー・マーフィー氏は「大手企業が表現の自由や報道の自由を抑圧しようとする試みは許されないという警告になる」とコメント。さらに「この解決金には機密保持条項がない」と強調し、「悪事を働いた企業がカネを積んで被害者を黙らせる」構造を批判した上で、「法人と経営者が重大な結果に直面するという明確なメッセージを送れた」と胸を張った。
eBay側も「スタイナー夫妻が元従業員から受けた行為は間違っており、非難されるべきで、決して起こるべきではなかった」と謝罪。元CEOや元広報担当上級副社長らの「プロフェッショナルではない社内コミュニケーション」にも言及し、現在は体制を一新し、方針や倫理研修を強化したと説明している。
たかがブロガーごときにここまでやるか?と当時はネットでも大バッシングを受けたこの事件。約6年にもわたる法廷闘争の末、カップルが勝ち取ったのは金銭以上に「大手を相手にしても声を上げていいんだ」という前例だろう。企業の不祥事がニュースになるたびに「またお得意のカネで口封じかよ」とツッコんでしまう世の中、今回はその常識をぶっ壊す結果になったと言える。
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