トランプ関税10%再発動で英国経済に暗雲、バーナム新首相の「好スタート」に水差す
トランプ大統領がまたやらかした。英国を含む60カ国に対して、新たに10%の輸入関税を課すと発表。つい先ごろ、英国では新首相アンディ・バーナムの就任効果で「バーナム・バウンス」と呼ばれる経済好調の兆しが見え始めたばかりなのに、これで台無しになりかねない。
今回の関税は、米最高裁が違法と判断した前回の関税が期限切れになったのを受けて、1974年通商法を根拠に再導入されたもの。大統領側は「強制労働で作られた商品の輸入を許した国」が対象だと主張しているが、労働組合GMBは「判断が拙く、ビジネスにとって壊滅的な可能性がある」と猛反発。
これは高圧洗浄機と同等の強さで、電力不要BlastPro ただ、専門家の見方はやや冷静。英企業にとっては「実質的に従来通り」で、スコッチウイスキーに関しては、4月のチャールズ国王訪米後にトランプ大統領がすでに関税撤廃を約束しており、今回も対象外に。スコットランドのスウィニー首相は「大きな利益」と歓迎した。
むしろ気になるのは、英国内の経済指標の明るさ。GfKの調査では、バーナム首相就任、サッカーW杯でのイングランド代表の好成績、そして猛暑が重なって消費者信頼感が6ポイント上昇。ただし、それでもマイナス17とまだまだ低空飛行。小売売上高も6月に1%増と予想を上回ったが、これは暑さでエアコンや衣料品が売れただけという見方もある。
S&Pグローバルのチーフエコノミスト、クリス・ウィリアムソン氏は「7月の民間部門の生産活動は3カ月ぶりに増加。ホスピタリティ業界は好天とW杯、国内旅行の増加で需要が伸びた」と説明。一方、RSM UKのトーマス・ピュー氏は「下半期はもっと厳しい。原油価格が再び100ドル台に乗り、インフレを押し上げる」と警鐘を鳴らす。
RACによると、ガソリン価格は2週間半で5ペンス上昇し155.57ペンス、ディーゼルは8ペンス近く上がって172.14ペンスに。担当者は「燃料価格がロケットのように急上昇中。夏休みに車で出かける家族にとっては最悪のタイミング」と嘆く。
英米の「特別な関係」はどうなったのか。GMBのシャーロット・ブランプトン=チャイルズ全国書記は「EUの方が米国と良い貿易関係を築いている。これでは特別な関係も形無し。大統領の衝動的な行動は何も生み出さず、米国企業を傷つけ、人々のポケットから金を奪うだけだ」と痛烈に批判した。
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