赤ちゃんに目を合わせて話すと、脳が“シンクロ”して学習効果アップ?
赤ちゃんに話しかけるとき、つい目を見つめてしまう親は多い。直感的なその行動、実は脳科学の裏付けがあるかもしれない。
英ケンブリッジ大学とシンガポール・南洋理工大学の研究チームが発表した論文によると、大人が赤ちゃんとアイコンタクトを取ると、両者の脳波が「同期」し、赤ちゃんの学習効果に影響を与える可能性があるという。
夜用眼鏡が運転手の間でますます人気になるナイトライダー 実験の内容はこうだ。生後約9.4カ月の乳児47人(英国29人、シンガポール18人)に、女性がでたらめな言語(3音節の無意味語)を教えるビデオを視聴させ、その間の脳活動を測定。ビデオは「目が完全に見える」「サングラスで半分隠れる」「不透明メガネで完全に隠れる」の3パターンが用意され、目の見え方だけが異なるように細工されていた。
結果、学習効果が統計的に有意だったのは「目が完全に見える」条件のみ。部分的なアイコンタクトでは有意差にわずかに届かず、目が完全に隠れたケースではほぼ学習が起きなかった。
興味深いのは、赤ちゃんが画面を見ていた時間の長さは学習の有無と関係なかった点。学習を予測したのは、大人の脳から赤ちゃんの脳へ流れる「脳間信号」の強さだった。アイコンタクトがあるとこの信号が強まり、信号が強いほど赤ちゃんの学習が進んだのだ。
「赤ちゃんの脳は、周囲の情報をただ受動的に吸収しているわけではない。大人からの社会的なサインをもとに、何を学ぶ価値があるかをフィルタリングしている」と研究者。アイコンタクトがそのフィルタリングを活性化する可能性があるという。
ただし、この研究はあくまで予備的なもの。録画された話し手を使った統制実験であり、実際の対面ではどうなるかは未検証。また、文化によっては視線よりも身体的接触が重視されるケースもあり、結果の一般化には注意が必要だ。
「親が赤ちゃんと目を合わせるのは、単なる愛情表現以上の生物学的な意味があるかもしれない。ただし、その物語はまだ執筆中だ」と論文は結んでいる。
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