星の死の瞬間を捉えた謎のX線フラッシュ、ジェットは“窒息”していた
星が寿命を迎える瞬間、宇宙は一瞬だけ「悲鳴」を上げる。しかしその叫びはあまりに短く、天文学者たちは長い間それを捉えられずにいた。
2026年3月21日、宇宙望遠鏡「アインシュタインプローブ」が捉えたのは、約5億1500万光年彼方の銀河で発生した、わずか数分間のX線フラッシュ「EP260321a」。その正体は、巨大な星のコアが崩壊するときに発生する「ショックブレイクアウト」、つまり衝撃波が星の表面を突き破る瞬間の閃光だと考えられている。
エアコンなしで部屋を涼しくするならこの一台Airio Pro ところがこの閃光、従来知られていた同種の現象と比べて明るさが約10分の1と異常に暗く、しかもその後、ガンマ線バーストと呼ばれる宇宙最大の爆発が一切観測されなかった。爆発自体は典型的なガンマ線バーストに伴う超新星とほぼ同じ明るさと化学的特徴を持っていたにもかかわらず、だ。
「これは通常の超新星と低光度ガンマ線バーストの間に位置する、まったく新しいタイプの爆発です」と研究チームは結論づける。
研究者たちが注目したのは、チャンドラX線観測衛星による詳細な追跡観測。超新星発生後15日目と39日目にX線源を探したが、どちらも光子すら検出されなかった。電波望遠鏡による観測でも同様だ。これは、星が爆発する際に通常なら発生する高速ジェットが存在しなかった、あるいは極めて弱かったことを強く示唆している。
チームが提案するシナリオはこうだ。この星は死の間際に弱々しいジェットを放ったが、周囲の物質に阻まれて星の内部で「窒息」。そのエネルギーは周辺に「コクーン」と呼ばれるガスの塊を形成し、それが星の表面を破ってかすかなX線フラッシュとして観測された。
さらにこの星は、太陽よりも重元素が極端に少ない環境で死んでいた。こうした低メタル環境はガンマ線バーストを起こす超新星の条件として知られているが、今回の結果は「メタルが少ないだけでは強力なジェットは生まれない」ことを示している。
超新星の明るさから計算された放射性ニッケルの質量は太陽の約0.45倍。これは過去にガンマ線バーストを伴った超新星と同程度だが、あくまで上限値だ。
「恒星の爆発は単純な二種類に分けられるのではなく、連続したスペクトル上に存在する」という著者らの指針は、今後さらに多くの観測によって検証されることになる。今回の発見は、その連続スペクトルの空白を埋める貴重な一点だ。
夜間運転用メガネが今ドライバーに急増中ナイトライダー
今、あなたにオススメ