年収は親より上なのに家が買えない…ミドル層の悲鳴、実は頭金3%でOKなのに
「ちゃんと稼いでるのに、家が買えない」——そんな悩みを抱える中所得層がアメリカで急増している。
住宅ローン会社Neighbors Bankが実施した調査(対象は年収4万〜12万5000ドルの中所得賃貸者1011人)によると、回答者の44%が「今の自分の収入は同年代の親より多いのに、親と同じような生活(持ち家を含む)はできない」と答えた。ただしこれはあくまで本人の実感ベースで、インフレ調整後の数字ではない点は注意が必要だ。
エアコンなしで部屋を涼しくするならこの一台Airio Pro 全体の57%は「持ち家の夢は自分には手が届かない」と断言。60%は「住宅ローン業界は自分の所得層向けに作られていない」と感じている。
数字を掘り下げると、問題は単なる収入不足だけじゃない。情報のギャップが大きいことがわかる。
**頭金「20%必要」は思い込み**
調査で最も衝撃的だったのは、頭金に関する認識のズレだ。回答者の84%が最低限必要な頭金を過大に見積もっていた。55%は「20%以上必要」と回答し、29%は「10〜19%」と見積もった。
実際には、FHAローンなら最低3.5%、USDAローンやVAローンは0%、Conventional 97ローンなら3%から購入可能だ。にもかかわらず、94%の人が「頭金は最低3〜3.5%で済む」ことを知らなかった。
クレジットスコアについても同様で、45%が「700以上必要」と思い込んでいる。実際には580でも通るプログラムがあるのに、正解を選べたのはわずか8%だった。
**「もう諦めた」層も増加中**
希望を失いつつある層も少なくない。39%は「持ち家は以前ほど重要ではない目標」に格下げ。16%は「他の人生目標に切り替えた」、5%は「完全に諦めた」と回答。24%は頭金のための貯蓄をやめたか、最初から始めていなかった。
特に女性は深刻で、28%が貯蓄をやめたか未着手(男性は16%)。61%が「持ち家は手が届かない」と感じている(男性は49%)。
世代別では、意外にもZ世代が最も楽観的で83%が「いつかは家を買う」と答えた。しかし同時に、25%が貯蓄を始めておらず、旅行や大きな買い物、子育て、学業などに資金を分散している実態も浮かんだ。
対照的にX世代は暗い。21%が「一生買えない」と答え、64%が「住宅ローンシステムは自分の所得向けじゃない」と訴えた。
**頼りはGoogleと家族、専門家は後回し**
情報収集の手段も問題だ。住宅購入について最初に調べる方法として、36%が「GoogleなどのWeb検索」、15%が「友人・家族」、9%が「AIツール」と回答。不動産エージェントは8%、ローン担当者は6%、政府の住宅サイトは3%と、専門家へのアクセスが極端に低い。
Z世代に至っては、最初にローン会社に相談するのはわずか2%。21%が友人・家族を頼りにしており、古い「20%ルール」が世代を超えて受け継がれている可能性がある。
46%は住宅購入支援プログラムを深く調べたことがない。90%が「そういう制度がある」と知っているのに、行動に移せていないのだ。
**「頭金を半分出してやる」と言われても…**
興味深いのは、親が頭金の半分を負担すると言われても、68%が「それでも今年は買わない」と答えたことだ。その理由として、25%は「自分でもっと貯めたい」、14%は「エリアの物件価格が高すぎる」、13%は「収入や仕事が不安定」を挙げた。
つまり、単なる資金不足だけが壁じゃない。情報不足と、それに伴う「自分には無理」という思い込みが、購入を遠ざけている構図が浮かび上がる。
**賃貸者が求める対策**
では、どうすればいいのか。賃貸者たちは明確な答えを持っている。
ローン会社には「頭金を下げるかゼロにしてほしい」(36%、X世代では43%)。不動産エージェントには「自分が実際に使えるプログラムを教えてほしい」(51%)。政策立案者には「もっと手頃な価格の家を建ててほしい」(47%)。
調査を主導したNeighbors BankのAshley Harris氏は「多くの人が『頭金20%、年収8万8000ドル』が必要だと思い込んでいる。しかし実際には3.5%の頭金と安定した仕事で十分なケースもある。その誤解を解くだけで、中所得層が市場に再び足を踏み入れるきっかけになるかもしれない」と指摘する。
もちろん、情報を正すだけで家が買えるわけではない。高騰する価格や不安定な雇用といった現実の壁は依然として厚い。しかし、「自分には無理」と諦める前に、一度正確な情報に触れてみる価値はありそうだ。
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