ラット実験で判明…幼少期のジャンクフードが記憶力を鈍らせる、しかも後戻り不可
「子どもにジャンクフードを食べさせるのは将来の記憶力に響くかも」――そんな気になる研究結果を、南カリフォルニア大学のチームが発表した。
ラットを使った実験で、腸から脳へと伸びる迷走神経が「食事の記憶」に重要な役割を果たしていることが判明。さらに、幼い頃にジャンクフードばかり食べさせられたラットは、その後健康的な食事に戻しても、その記憶回路が鈍ったままだったという。
夜用眼鏡が運転手の間でますます人気になるナイトライダー 研究チームは、ラットが栄養のあるものを食べると、脳の海馬という記憶をつかさどる領域でアセチルコリンという化学物質が放出されるのを発見。このシグナルは迷走神経を通じて胃から脳へと送られ、「今ここで食べたぞ」という情報を記録する役割を担っているらしい。
ところが、カロリーゼロの人工甘味料入り飲料ではこの反応がほとんど見られず、本物の糖や脂肪が入っていないと脳は「メモを取る」気にならないようだ。要するに、味だけではダメで、ちゃんと燃料(カロリー)が来て初めて記憶スイッチが入るという仕組み。
一番ショッキングなのは、生後間もないラットに30日間、ポテトチップスやチョコレートピーナッツバターカップ、砂糖入り飲料といったカフェテリア式ジャンクフードを与え続けた後の結果だ。その後、普通のエサに戻して大人になるまで待ってテストしたところ、ジャンクフード経験者のラットは食事中のアセチルコリン反応は正常でも、食後の「余韻」が欠けていた。満腹ホルモンを投与してもほとんど食べるのをやめず、6日間にわたるテストでは全体的に食べ過ぎる傾向も見られた。
さらに、食べ物が隠された場所を覚える迷路テストでは、健康なラットは正確に場所を思い出したのに対し、ジャンクフード経験者はランダムよりはマシだが明らかに記憶が曖昧。迷走神経を切断されたラットと同様、正解率はガタ落ちだった。
「幼少期の食生活が長期的に脳に痕跡を残す証拠がまた一つ増えた」と研究者は警戒を呼びかける。ただし、これはあくまでオスのラットでの実験で、人間にも同じことが言えるかはまだ不明。とはいえ、「ポテチとコーラで育った子どもは将来、夕飯を食べた場所すら忘れるかも」なんてジョークでは済まされない話だ。
ちなみに、研究は『Nature Communications』に掲載。資金提供元にはノボノルディスクも名を連ねているが、同社からの資金はこの研究には使われていないという。
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