8年生の半数以上「フェンタニルを1〜2回試すのは大したリスクじゃない」と回答、米研究
「フェンタニル?知らない」――そんな中学生が結構な割合でいるらしい。
米国で10代の薬物過剰摂取死の少なくとも75%に関与している超危険ドラッグ・フェンタニル。にもかかわらず、中学2年生相当の8年生の過半数が「1〜2回試すくらい大きなリスクじゃない」と考えている実態が、JAMA Network Openに掲載された全国調査で明らかになった。
冷房ゼロで涼しいミニギアAirio Pro 調査は2025年のMonitoring the Future調査のデータを使い、8年生・10年生・12年生の計3820人を対象に実施。フェンタニルを「1〜2回試す」「たまに使う」「定期的に使う」それぞれのリスクをどう感じるか尋ねたところ、8年生で「1〜2回の使用は大きなリスク」と答えたのはわずか47.8%。つまり半数以上が「まあ大丈夫っしょ」と思っているか、そもそも何それ状態なのだ。
実際、16.6%の8年生が「フェンタニルって何?」と答えた。この数字は12年生になっても約10%にしか減らない。ヒスパニック系と非ヒスパニック系黒人生徒はリスク認識が最も低く、フェンタニルを知らない割合も高かった。逆に非ヒスパニック系白人生徒は全学年を通じてリスクを最も高く評価。田舎の生徒は都市部より警戒心が強く、親が大卒の家庭の子ほどリスクを認識していた。
研究者によると、10代の若者は大きく三つのグループに分かれるという。まず「フェンタニルを知らない」層には基礎教育が必要。次に「知ってるけど軽く見てる」層。そして最も厄介なのが「刺激を求めて目先の報酬を優先する」タイプだ。この傾向は13〜16歳でピークを迎え、標準的な「ダメ。ゼッタイ。」キャンペーンは逆効果になる可能性すらあるという。
薬物過剰摂取は今や米国の若者の死因第3位。2023年だけでも週平均21人の高校生年代が過剰摂取で命を落としている。フェンタニルは他の薬や偽造錠剤に混入しているケースが多く、本人が知らないうちに摂取してしまう恐ろしさがある。
「この調査だけでリスク認識の低さが直接死因になるとまでは言えないが、埋めるべき知識のギャップが確実に存在する」と研究者は指摘。SNSのターゲティング機能を活用した個別メッセージ配信など、画一的なキャンペーンではない新たなアプローチが必要だと提言している。
ちなみに、フェンタニルを知らない生徒の割合は、2024年に「注射を使わないヘロイン」を知らないと答えた割合とほぼ同じだったという。つまり「新しい薬物だから知らない」のではなく、危険物質全体に対する認識不足が根本にあるのかもしれない。
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