ミイラがFacebookで売買されてる?素手で触る人、カビだらけの標本も…郵便局員も危険にさらす闇取引の実態
FacebookやInstagramで、ミイラが平然と売られている——しかも、素手で触られたり、カビが生えたまま発送されたりしている。そんな衝撃の実態が、2026年に学術誌『International Journal of Cultural Property』に発表された研究で明らかになった。
研究者たちは2015年から2025年にかけて、FacebookやInstagram、オランダのECサイトMarktplaats.nl、オークションサイトなどを監視。集めた128件の投稿・出品のうち、122件が人間のミイラ、6件が動物のミイラ(猫、ハヤブサ、トキ、魚、霊長類の頭蓋骨)だった。目立ったのは「頭部」や「手足」などの部分ミイラで、全身がそのまま出品されていたのはたった1件。出品者の半数以上が米国在住で、特にペンシルベニア州とコロラド州に集中。原産地として最も多く挙げられたのはエジプトで、次いで南米だった(ただし、あくまで出品者の申告であり、真偽は不明)。
寝苦しい夜が、これひとつで快適にAirio Pro 最も気味が悪いのが、衛生面のガン無視っぷりだ。13件のFacebook投稿で、ミイラに白い斑点や黒いカビのような「真菌のコロニー」が確認された。中には表面を覆う綿のような白いカビも。しかもそのうち8件は「現在販売中」の出品で、つまり「カビの生えたミイラを誰かに送ろうとしている」状態だった。さらに、22件の投稿では人がミイラを素手で触っている。手袋もマスクもなし。博物館のスタッフがミイラを扱うときは厳重な防護服を着るというのに、である。
なぜそこまで騒ぐのか? 昔のミイラ作りにはヒ素や水銀、鉛などの有毒金属が使われており、それらは数百年経っても危険なままだ。さらに、ミイラに潜む真菌の胞子が飛散すると、健康被害を引き起こす可能性がある。実際、1970年代にポーランドでカジミェシュ4世王の墓を開けた科学者12人のうち10人が、アスペルギルス症で死亡した事例がある。ツタンカーメン王墓の開封に立ち会ったカーナーヴォン卿の死因にも、同様の真菌感染が関与したとされる。冗談では済まされない話だ。
出品者たちは、こうしたリスクを承知の上で巧みにルールをすり抜けている。ほとんどの国際宅配便(DHL、FedEx、UPS、英国ロイヤルメール、オーストラリアポスト、USPSなど)はミイラの輸送を禁止している。しかし、研究チームは英国ロイヤルメールのラベルが貼られたミイラの荷物の写真をFacebookで発見。出品者は税関コードに「模型」や「考古学標本」などと曖昧な記載をしてごまかしている。また、11人の出品者は「ジョージア、ルイジアナ、ミネソタ、テネシーには発送しない」と明記しており、州法を認識しつつ、それ以外の地域には平気で送っている実態が浮かんだ。
研究者は「郵便局員や税関職員が、表示と違う中身の荷物を開けたらミイラが入っていた——そんな事態が起きてもおかしくない」と警告。ミイラに触れた人が重い肺感染症を発症するリスクは、決して絵空事ではない。研究チームは、郵便ルールの明確化、税関コードの見直し、不審な荷物に対する通報体制の整備を求めている。
「ミイラの呪い」なんてオカルト話ではなく、現代のオンライン取引が本物の健康リスクを運んでいる——そんな現実を、この研究は突きつけている。
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