手の関節痛、原因は口の中の細菌だった? 唾液中の「トリココッカス」が多いほど症状悪化
「年のせいだから仕方ない」と諦めている人も多い、手の関節の痛みやこわばり。実はその原因、口の中にあるかもしれない——そんな研究結果が発表されてちょっとした話題になっている。
中国・湖南省の農村地域で行われた大規模研究「Xiangya Osteoarthritis Study」のデータを解析したところ、症状のある手の変形性関節症の人は、そうでない人と比べて唾液に含まれる細菌の種類が少なく、特に「トリココッカス(Trichococcus)」という菌の割合が有意に高いことがわかった。さらに厄介なことに、このトリココッカスが多い人ほど、痛みのスコアが高く、X線で確認できる関節のダメージも大きかったという。
デニムに合う。履くだけで「ちょいワル」Tapoon 研究チームは764人(50歳以上)の唾液を分析。そのうち52人が症状のある手の関節炎患者で、残り712人は健常者。さらに一部の563人(患者37人含む)からは便も採取し、口の中の細菌と腸内細菌の関係も調べた。すると、関節炎のない人では口と腸の細菌群集が密接に連携しているのに対し、関節炎のある人ではそのネットワークが崩れ、各細菌間のつながりが弱まっていたという。
「口の中の細菌が血流に乗って全身に炎症を引き起こす」という仮説は以前からあったが、今回のデータはそれを裏付ける形だ。ただしあくまで観察研究であり、「細菌が原因で関節炎になる」と断言できるわけではない。関節炎になった結果、生活習慣が変わって口腔内環境が変化した可能性も否定できない。
さらに被験者が中国の一部農村地域に限られている点や、遺伝子解析の精度の問題もあり、この結果がそのまま日本人に当てはまるとは限らない。研究チームも「もっと大規模で長期的な調査が必要」としている。
とはいえ、世界で1億4200万人以上が悩む手の関節炎の原因解明につながるかもしれない手がかりとして、この「唾液の細菌チェック」は注目に値する。歯磨きをサボると関節にも悪影響が……なんて話になる日も、意外と近いかも?
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