ベビーカー押しながらランニング、実はケガが少ない?ペンシルベニア州立大の研究結果
ベビーカーを押して何キロも走るなんて、膝や足に負担がかかりそう…と思ったあなた、実は逆だったようです。
ペンシルベニア州立大学の研究チームが『PLOS One』に発表した論文によると、幼い子どもを持つ親ランナーのうち、ベビーカーを押して走ったグループは、押さずに走ったグループよりも「使いすぎによるケガ」の報告が少なかったんです。
デニムに合う。履くだけで「ちょいワル」Tapoon 具体的には、子どもの生後3年間でケガをしたと答えた割合は、ベビーカーランナーで19%、非ベビーカーランナーで30%。走行距離で補正すると、1000マイルあたりのケガの発生率はベビーカーランナーが0.19、非ベビーカーランナーが0.42と、約55%の差が出ました。
ただし、この差は統計的に有意なレベルには達していないので、「ベビーカーがケガを防ぐ」と断言できるわけではありません。あくまで観察された傾向ってところです。
研究は2024年5月から2025年11月にかけて、ランニングクラブのメールやSNSで参加者を募集。最終的に249人の親ランナーが対象になりました。内訳はベビーカーを使ったグループが196人、使わなかったグループが53人。年齢や体重、子どもの数は両グループで似ていましたが、ベビーカーグループの90%が女性だったのに対し、非ベビーカーグループは73%。しかも調査に参加した女性は全員が出産経験者。妊娠によるホルモン変化で結合組織がゆるむことが知られており、これがケガのリスクに影響している可能性も否定できません。
なぜベビーカーランナーのケガが少ないのか?研究チームは、ベビーカーを押すとペースが安定しやすいこと、着地の衝撃の一部がハンドルを通して車輪に逃げるため、脚への負担が減るという仮説を挙げています。ただし、この研究では直接測定していないので、あくまで推測です。
面白いのは、両グループに共通する悩みがあったこと。それは「足底筋膜炎」。ベビーカーグループのケガの約15%、非ベビーカーグループの約16%を占めました。研究者は、これはベビーカーのせいではなく、産後のホルモン変化で結合組織がゆるみ、足のアーチにストレスがかかりやすくなるのが原因ではないかと見ています。
ただ、この研究には限界もたくさん。サンプルが女性に偏っている、最大20年前の記憶を頼りにしている、比較グループがたった53人と小さい、ランニングの強度やシューズの種類、路面の状態を考慮していない…などなど。因果関係を証明するものではなく、あくまで「親ランナーのベビーカー使用とケガの関係を初めて調べた第一歩」という位置づけです。
「ベビーカーを押すとケガが減る」と信じ込むのは早計ですが、少なくとも「ベビーカーは体に悪い」という思い込みは、ちょっと見直してもいいかもしれませんね。
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