血圧測定でがんリスクもわかる?心臓病リスク計算機が意外な活躍
心臓病とがんって、実はかなり共通点が多いって知ってた?どちらも世界の主要な死因だし、喫煙や運動不足、食生活の乱れといった生活習慣が大きく影響する。そして今回、ちょっと驚きの研究結果が出た。なんと、医者が普段使っている心臓病のリスク計算機をちょっと調整するだけで、がんのリスクも予測できちゃうらしいんだ。
この研究は、ヨーロッパの医学誌『European Journal of Cancer』に掲載されたもので、研究チームはQRISK3やSCORE2など、イギリスやヨーロッパ、アメリカで使われている4つの心臓病リスク計算機に注目。これらをがんの予測用に計算式を調整し直して、本当にがんのリスクが測れるか試してみたんだ。
使われたデータは超大規模。UKバイオバンクの50万人以上のデータと、臨床診療研究データリンク(CPRD)の約490万人分の記録を解析。10年間の追跡期間中に、UKバイオバンクでは約5万4千人、CPRDでは約75万人ががんを発症していた。ちなみに、心臓病を発症した人はそれぞれ約2万4千人、約24万人だったから、データセットによってはがんの方が多い。これは近年、高所得国でがんが心臓病を抜いて主要な死因になりつつあるっていう流れとも一致する。
肝心の予測精度はどうかというと、調整後の心臓病リスク計算機は、すべてのがんを合わせた予測で「c統計量」という指標で0.63をマーク。一方、がん専門の予測ツール「QCancer」は0.65だった。数字だけ見ると「0.63 vs 0.65」で、専門ツールにほぼ迫る精度。とはいえ、全体的なパフォーマンスは「まあまあ」って感じで、完璧に個人のがんリスクを言い当てられるわけではない。でも、特定のがんに限ると話は別。食道や胃、肝臓、胆管、喉頭、腎臓といった部位のがんに関しては、0.70から0.81というかなり高い精度を叩き出した。
じゃあ、心臓病とがんのリスクを結びつける共通の要素って何?研究チームがQRISK3を詳しく解析したところ、年齢の次に影響が大きかったのは「喫煙状況」と「収縮期血圧」。特に喫煙は喉頭がんや肺がんのリスクと強く関連していたけど、前立腺がんや子宮がん、卵巣がん、皮膚がんでは影響が小さかった。コレステロール値や社会経済的状況、心臓病の家族歴も広く関わっていた。
ここで注意したいのは、「血圧が高いからがんになる」と単純に言えるわけじゃないってこと。研究チームは「高血圧そのものががんを引き起こすとは言えない」と慎重だ。血圧が高い人は運動不足や飲酒など、がんと心臓病に共通する他の生活習慣を持っている可能性が高いから、血圧はその「間接的なサイン」として働いているのかもね。
この研究の面白いところは、すでにある医療インフラをそのまま使える可能性があるって点。イギリスではQRISK3がすでに電子カルテに組み込まれていて、40〜74歳の国民健康診断でも使われている。つまり、新しい検査を追加しなくても、医者が普段集めているデータにがんのリスクアラートをひっつけるだけで、がんの早期発見に役立つかもしれないってわけ。研究チームは調整後の計算モデルを公開ウェブアプリで誰でも使えるようにしているから、他の研究者がさらに検証しやすくなっている。
ただし、まだ課題も多い。この研究はあくまで「紙の上での精度」を測ったもので、実際にこの数値を医者や患者に伝えたら、がんの早期発見や生存率が改善するのかは、まだ検証されていない。40〜84歳のデータしか使っていないから、若い人や高齢者には当てはまらないし、データの一部が欠けているケースもあった。それでも、500万人以上のデータと約80万人のがん症例を解析したこの研究は、「心臓病のリスク計算機ががんのリスクも教えてくれるかもしれない」という、なかなか使えるアイデアを示してくれた。
つまり、次に血圧を測るときは、その数字が心臓だけでなく、がんのサインかもしれないって頭の片隅に入れておいてもいいかもね。もちろん、気になることがあればちゃんと医者に相談しよう。
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