筋肉に備わる“自己修復部隊”、3週間のサボりで消える
筋トレ後のあの筋肉痛、実は筋肉の中では「修復部隊」が大慌てで働いているらしい。しかもその部隊、サボるとあっという間に消えちゃうんだとか。
ドイツの研究チームがNature Communicationsに発表した論文によると、人間の骨格筋には、激しい運動で傷ついた筋線維内部の構造を認識し、片付けるためのタンパク質ネットワークが存在するという。
エアコンなしで部屋を涼しくするならこの一台Airio Pro その中心にいるのが「BAG3」というタンパク質。BAG3が仲間のタンパク質を呼び集め、壊れた部品に目印をつけてオートファジー(細胞のリサイクルシステム)で処分する仕組みだ。
特に面白いのは「PLIN5」というタンパク質の存在。本来は脂肪滴に張り付いてエネルギー代謝を調整する奴なのに、筋トレ後の掃除にも駆り出されていた。マウスの筋細胞でPLIN5を減らすと、ネットワークの他のタンパク質が正常にリサイクルされなくなったという。
もう一つ、「PDLIM3」という筋肉の構造を整えるタンパク質も、掃除の開始役として重要。実験ではこれが無いと、普段の細胞の掃除は動くのに、トレーニング後の特別な掃除だけが止まってしまった。
この研究、被験者は8人(男性7人、女性1人)でスタートしたが、女性のサンプルは損傷線維が少なすぎて解析から除外。さらに男性1人も筋線維タイプのバラつきで除外され、最終的な分子解析はたった6人の男性で行われた。ちょっと心細いサンプル数だが、マウスの筋細胞実験でタンパク質の役割を確認している。
で、気になるのはトレーニング効果の持続期間。6週間のレジスタンストレーニング(週2回)を続けると、同じ強度の運動をしても筋肉の損傷反応は明らかに小さくなる。これは「反復効果」として知られている現象で、2回目の同じトレーニングは初回より楽になるってやつ。
ところが、3週間トレーニングを休むと、この防御効果の大部分が消えてしまった。損傷した線維の数やタンパク質の反応が、トレーニング前の状態に戻りかけたという。
もちろん、全く戻らない指標もあったので、何かしらの記憶は残るかもしれない。しかし研究者曰く「一貫性はオプションじゃない」。つまり、ジムで結果を出したいなら、サボりは命取りってことだ。
なお、この研究はあくまで限定的。サンプルは運動1時間後の早期反応しか見ておらず、完全な修復過程は追っていない。マウス細胞の結果がそのまま人間に当てはまるとは限らない。それでも「筋肉痛が楽になる分子メカニズム」の一端が明らかになったのは確か。
つまり、夏休みで3週間ジムをサボると、筋肉の修復部隊はほぼ解散状態。再開した時のあの絶望的な筋肉痛は、部隊を一から再編成する代償ってわけだ。
夜間運転用メガネが今ドライバーに急増中ナイトライダー
今、あなたにオススメ