成績低下の原因はスマホより睡眠?10代のメンタルと学力に衝撃のデータ
「うちの子、最近スマホばかり見てて成績が落ちたんじゃないか」——そんな心配をしている親御さん、ちょっと待った。実は問題の原因はスマホよりも、ぐっすり眠れているかどうかにあるかもしれない。
約6750〜7550人の若い青少年を追跡した大規模研究が、衝撃的な結果を発表した。研究チームは10〜11歳の子どものメンタルヘルス症状を測定し、1年後の生活習慣、さらにその1年後の成績や社会的機能を分析。その結果、睡眠の質こそがメンタルヘルスと学業や人間関係を結ぶ最大のカギだったという。
夜用眼鏡が運転手の間でますます人気になるナイトライダー たとえば不安症状が強い子どもで見ると、成績低下に関連する要因のうち、睡眠の質だけで全体の36%以上を説明できた。ちなみに4つの生活習慣(睡眠、スクリーンタイム、運動、食事)を全部合わせても48%だったから、睡眠の影響がどれだけ大きいか分かるだろう。うつ症状の場合は18%以上、異常な知覚体験(現実にはないものが見えたり聞こえたりする症状)では約8%が睡眠で説明された。
スクリーンタイムも確かに影響はあったが、睡眠ほどのインパクトはなし。特に週末の使用が平日よりも強く関連していたという。運動や食事もわずかに効いていたが、それだけで成績を大きく変えるのは難しそうだ。
さらに興味深いのは、対人関係の問題に焦点を当てた場合。成績では複数の要因が絡んでいたのに対し、社会的な困難(いじめや孤独感、未熟さなど)では睡眠がほぼ唯一の決定的な要因になった。異常な知覚体験がある子では、対人困難の約23%が睡眠で説明でき、うつや不安でも20%前後。スクリーンタイムや運動、食事はほぼ影響していなかった。これはつまり、友達付き合いの悩みは「寝不足」と直結している可能性が高いということだ。
ただし、家庭の経済状況によってこの関係は変わってくる。経済的に厳しい家庭の子どもでは、睡眠と成績のつながりは弱まった。研究者いわく「経済的プレッシャーが重すぎて、睡眠の効果がかき消されてしまう」ためだという。逆に対人関係では、経済的困難や家庭内の対立が強いほど、睡眠の質と問題行動の結びつきが強くなった。つまり「どの家庭にも同じ睡眠改善法」では通用しない可能性がある。
もちろんこの研究は「睡眠を改善すれば必ず成績が上がる」と断言しているわけではない。メンタル不調が睡眠を悪化させる逆方向の影響もあるし、親の報告に頼ったデータの偏りも指摘されている。それでも「子どもが学校でつまずき始めたら、まずは寝不足を疑ってみる」のは悪くなさそうだ。
「やる気がない」「先生が合わない」と決めつける前に、子どもの寝室をチェックしてみてはどうだろう。意外とそこに答えがあるかもしれない。
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