まさかの「太ももの長さ」が糖尿病リスク指標に?無料AIツールMEDWACSがスゴい
糖尿病の予備軍や発症を見逃している人は、アメリカだけで成人の約3人に1人。自覚症状がないまま進行し、気づいたときには手遅れ…というケースが後を絶たない。そんな中、デンマーク工科大学などの研究チームが開発したAI搭載の無料オンラインツール「MEDWACS(メドワックス)」が話題を呼んでいる。
このツールのすごいところは、なんと血液検査が一切不要。必要なのはメジャーと血圧計、体重計だけ。年齢、ウエスト周囲径、上の血圧、性別、上腿長(太ももの付け根から膝までの長さ)、腕周囲径、そしてBMI(身長と体重から計算)のたった7項目を入力するだけで、「今まさに糖尿病または予備軍である可能性」を推定してくれる。
寝苦しい夜が、これひとつで快適にAirio Pro 「え、太ももの長さが糖尿病と関係あるの?」と思うかもしれないが、研究チームによれば、上腿長や腕周囲径は「幼少期の身体の発育状態」や「体脂肪の分布」を反映しており、血糖調節能力と深く関わっているという。つまり、脚が長いとか短いとかの問題ではなく、その長さに表れる体のつくりがリスクシグナルになるわけだ。
研究では、30年分の国民健康栄養調査(NHANES)のデータをもとに、約17,500人の成人データを解析。159もの予測因子の中から、自宅で測れる7項目に絞り込んだ。AIモデルはニューラルネットワークを採用し、内部検証では0.804(1が完璧)という高い識別能を達成。さらに、2021〜2023年のアメリカ人約3,000人と、2023年の韓国人約5,500人という全く別の集団で検証したところ、それぞれ0.773、0.780と安定したスコアを記録した。
既存のスクリーニングガイドライン(米国予防医学タスクフォースや米国糖尿病学会の簡略版)と比較したところ、MEDWACSは100人あたり5人多い真の陽性例を検出し、しかも不要な追加検査を増やさなかったというから頼もしい。
ただし、このツールには限界もある。あくまで「今の状態」を推定するもので、将来の発症リスクは予測できない。また、糖尿病か予備軍かの区別もつかない。「高リスク」と出たら、それは医者に行くべきサインであって、診断ではない。研究チームも「医師の診断の代わりにはならない」と明言している。
それでも、血糖値が高いまま放置されている人が世界中で何千万人もいる現状を考えれば、自宅でメジャーを片手にサクッとチェックできるこのツールは、早期発見のきっかけとして大きな価値がある。しかも無料。糖尿病が気になる人は、一度試してみる価値はありそうだ。
ちなみに、研究の一部はノボノルディスク財団の助成を受けているが、資金提供者は研究内容に一切関与していないとのこと。開発者らは「このツールが、重大なダメージが起きる前に医者に行く背中を押す存在になれば」と語っている。
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