ワクチン陰謀論、原因はパンデミックではなく「5年前からのメディア不信」だった
「ワクチンにマイクロチップが入ってる」なんて話、SNSではよく見かけるけど、実際に信じてる人ってどれくらいいるんだろう?
実はその割合、想像よりずっと少ないかもしれない。日本の研究者が2000人を5年間追跡した調査結果が、めちゃくちゃ興味深いので紹介する。
デニムに合う。履くだけで「ちょいワル」Tapoon この研究、2020年4月から2024年まで同じ2000人に毎年アンケートを取り続けた長期プロジェクト。で、2024年時点でワクチン陰謀論をどの程度信じているかを調べたところ、原因として最も強く効いていたのが「パンデミック時のヘッドライン」じゃなくて、もっと前からあった「メディアへの不信感」だったって話。
具体的には、2020年の時点で既に「主流メディアは信用できない」と思っていて、その後の5年間でその不信感がさらに強まった人ほど、2024年時点で「政府や製薬会社がワクチンの危険を隠している」系の陰謀論を信じやすい傾向があったらしい。
しかも面白いのは、研究者が陰謀論を2種類に分けてる点。
一つ目は「政府や製薬会社がワクチンの副作用を隠蔽している」という、いわゆる「制度的陰謀論」。これは比較的ポピュラーで、人によって信じる度合いにばらつきがあった。
二つ目は「ワクチンにマイクロチップが入っている」「ワクチンでマインドコントロールされる」といった超極端系。こっちを信じてるのはごく少数で、たとえ制度に不信感があっても、大多数の人はこの手の話はバッサリ否定してたんだって。
つまり、「副作用を隠してるんじゃないか」と疑うのと、「マイクロチップが埋め込まれる」と信じるのは、心理的に別物。同じ陰謀論ってくくって対策すると、ミスリードしかねないってことだ。
さらに注目なのが「メディア接触量」と「メディア不信」の関係。 テレビや新聞を見る時間が短い人ほど陰謀論を信じやすい傾向はあったんだけど、これ、不信感の強さを統計的に除いたらその関連が消えちゃった。つまり、大事なのは「どれだけニュースを見たか」じゃなくて「情報源をそもそも信じているか」ってこと。
ソーシャルメディアの利用時間だけでは、制度的陰謀論を明確には予測できなかったそうで、「SNSが陰謀論を作り出す」って単純な話でもなさそうだ。
研究者いわく、いわゆる「エコーチェンバー説」よりも、こうした不信感は「パンデミックへの単なる反応というより、長期的な思考パターン」を反映している可能性が高いと。もしそうなら、単にファクトチェックで間違いを指摘するだけでは足りない。情報を発信する側そのものが信頼されていない相手に、いくら正しい情報を届けても響かないからだ。
最後にひとつ、SNSで陰謀論がやたら目につく理由について。 実際のデータでは極端な陰謀論はレアなのに、オンライン上ではやたら目につく。これは研究者の指摘通り、「極端な主張ほど注目を集めやすく、結果的に存在感が過大評価される」から。
ネットのノイズに惑わされず、冷静に実態を見極める目が、今こそ求められてるのかもしれない。
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