バニラ味の電子タバコ、妊娠超初期の細胞を乱す?研究結果に注意喚起
電子タバコのバニラ風味。甘くて吸いやすい人気フレーバーですが、妊娠超初期の細胞に思わぬ影響を与えるかもしれない――。そんな研究結果が『Human Reproduction』に掲載され、話題を呼んでいます。
カリフォルニア大学リバーサイド校の研究チームが、培養したヒト胚性幹細胞を使って実験したところ、バニラ風味の元となる化学物質「バニリン」が、濃度によっては細胞を破壊したり、細胞の運命を誤った方向に変えたりすることが分かりました。
デニムに合う。履くだけで「ちょいワル」Tapoon このバニリン、実は電子タバコのリキッドの半分以上に含まれているんだとか。フルーツ系やスイーツ系だけでなく、「タバコ味」と表示されたものにも使われているといいます。妊娠中にタバコから電子タバコへ切り替える人もいますが、その「安全そう」というイメージが覆されるかもしれません。
実験では、高濃度のバニリンにさらされた細胞はコロニーが縮小し、剥がれ落ちて死滅。一方、低濃度でも、細胞は「何にでもなれる」性質を失い、本来なら胚の準備が整う前に腸や肝臓の組織になるマーカーが発現。皮膚や筋肉のマーカーは反応しなかったことから、ランダムに細胞をかき乱すのではなく、特定の誤った道筋に細胞を導いていることが示唆されました。
この変化は、細胞表面にある「TRPV4」というカルシウムチャネルが関係していることも判明。この入り口をブロックすると、細胞のダメージがほぼ消えたといいます。
さらに、数理モデルによる試算では、実際の電子タバコ使用で妊婦の血液中に届くバニリン濃度が、この実験で問題を引き起こした濃度と重なることも分かりました。ただし、これは培養細胞での実験であり、実際の妊娠で流産や先天異常を引き起こすかどうかは不明。研究チームも「直接的な証拠ではない」と慎重です。
とはいえ、電子タバコのパッケージには香料成分の開示義務がないため、妊娠中に甘いフレーバーを吸っている人は、知らないうちに胚の超初期細胞へバニリンをさらしている可能性があります。論文は「妊娠中または妊娠を計画中の患者に、この潜在的な害についてカウンセリングすべきだ」と医師らに呼びかけています。
バニラアイスと同じ成分だからと安心するのは早計。電子タバコのリキッドには、食品で許容されるレベルをはるかに超える濃度のバニリンが含まれているケースもあるといいます。妊娠を考えている人も、そうでない人も、電子タバコのリスクを改めて見直してみてはいかがでしょうか。
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